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獣の旅と音楽

旅の思い出、獣医としての生活、あと音楽とか

[[14]イスラエル]エルサレム〜聖墳墓教会〜

ユダヤ教キリスト教イスラム教それぞれの聖地が存在する町・エルサレム


町中は主にこの3つの宗教や文化が、ある程度は地域を分けられつつも入り混じっています。


イスラエルの国旗はユダヤ人を表す六亡星*1と、ユダヤ教を象徴すると言われる水色×白*2。


町中には英語とヘブライ語で書かれた看板。


ぱっと見読めそうでまったく意味わからん看板。ヘブライ語…?????


ユダヤ人地区」というエリアもエルサレム旧市街にある。


黒スカートは(熱心な)ユダヤ教の家の女の子。


男の子も黒い帽子で頭隠してるし、もみあげクルクルの子もいる。文字もヘブライ語



続いてイスラム教。
とある教会の塔から見降ろしたエルサレム。右奥に見えるのがイスラム教の聖地「岩のドーム」

預言者ムハンマドが昇天したと言われるのがここ。
でもこちらは入場時間の規制があり、都合付かずに行けんかった…。
岩のドームのさらに奥に見えるオリーブ山にはイスラム系の人が多く住む。

町中にはアラビアンなお土産屋さんも多数あり。





最後に、中央に見えるのがキリスト教の聖地「聖墳墓教会

キリストが十字架に磔にされ、処刑されるゴルゴダの丘まで十字架を背負って歩いた道「ビア・ドロローサ」キリスト教徒にとって重要。
このゴルゴダの丘の上に建てられたと言われるのがこの「聖墳墓教会」であり、「キリストの墓」として参拝される。



…さて。



キリストの話(新約聖書)って断片的には耳にするけど、実は流れをほとんど知らんかったから軽く調べてみた。
色んな説をごちゃまぜにして自己満足でまとめただけなので、敬虔なクリスチャンの方、万一気分を害しましたらごめんなさい。興味ない人は飛ばしてくださいまし。







キリストの一生


むかーしむかし…

西暦0年頃、ユダヤ人の国イスラエルローマ帝国の支配下に置かれ、
ローマ帝国から派遣されたヘロデ王や、ユダヤ教の指導者(祭司)たちにより治められていた。
ユダヤ人たちは古くからのユダヤ教のしきたりや、圧政に苦しみ、ローマ帝国からの独立、自由、新しい世界、
そして自分たちを導いてくれる指導者を切望していた。


そんなとき、ヨセフ*3と結婚間近だった処女マリアが大天使ガブリエル
「あんたに救世主生宿しといたからよろしくね!」と夢で言われる。
そして本当にお腹は膨らんで行き、もうすぐ生まれそうって大事な時にヘロデ王は、
「ちょっと住民登録しといて!」とユダヤ人たちに一旦故郷へ帰るよう命令。


しゃあなしでマリアはヨセフと故郷ベツレヘムへ。
しかし、ベツレヘムにマリアの家はすでに無く、宿も取れないうちにまさかの陣痛!
しゃあなしのしゃあなしで馬小屋にて出産!!
このとき近所の羊飼いたちは「救世主生まれたで!」という天使のお告げを聞き、野次馬根性丸出しで馬小屋へ。
これが世界で最初のクリスマスとなった。そして、生まれた子はイエス*4と名付けられた。


しばらく経ち、ユダヤ人の間で「ベツレヘムにて救世主=ユダヤ人の王誕生!」のうわさが飛び交い、ヘロデ王の耳にも入った。
もちろんユダヤ人の支配者としてはおもしろくない。
そして、「東方より来たりし3賢者」、カスパール、メルキオール、バルタザール*5はヘロデ王からその話を聞き、
星に導かれながらベツレヘムを訪れ、そこで出会ったイエスに黄金などを贈り祈りをささげた。
このとき3賢者はヘロデ王から「もしベツレヘムで生まれたばかりの子を見つけたら教えてくれ。」と言われていたが、
またもや夢のお告げにより3賢者はヘロデ王をスルーするよう言われ、その通りヘロデ王に会わずに帰った。


俺王様やのになんでスルーされたん…?」と凹んでいたヘロデ王
でもユダヤ人の支配者として、いつまでも凹んでばかりはいられません。
「自らの地位を守るためにも若い芽は早めに摘んでおくべし!ベツヘレムの赤子はみな殺しだ!」と、
民衆もどん引きするくらいの支配者っぷりを発揮!


しかし!またまた夢のお告げにより、ヨセフ、マリア、イエスは紙一重でベツレヘムを脱出!
しばらくエジプトへ逃れて隠れて暮らし、数年後ヘロデ王が死んだのちにイスラエルのナザレ(ナスル)*6へ戻ったのでした。


すくすくと育ったイエスは、気がつけばなんともうアラサ―
20代のうちに何かチャレンジしたいと考えていたイエスは「ヨルダン川*2のほとりでヨハネって人に洗礼してもらえるらしいで!」という噂を聞きつけ、さっそく洗礼を受ける。
そしてシェアメイトのブッダに負けじと*7断食したり、悪魔の誘惑も跳ね返したりし、いよいよ聖人として宣教活動を始めた。


行く先々で奇跡を起こしながら信者を増やしていくイエス。
水をぶどう酒に変えたり、皿をパンに変えたり、しまいには人を生き返らせてもう絶好調!
そしてイエスは12人のユダヤ人を特に高位の弟子とし、常に傍らに置きこれを「使徒」*8と呼んだ。


やがてエルサレムを訪れたイエスは神殿*9を訪れるが、新聖なはずの場所は商人の市場のようになっており、
「なにしとんじゃこらああああああああ!!!!!!」とブチギレたイエスは商人を追い出した。
これに対して、神殿の管理者であるユダヤ教の祭司たちは「勝手なことすんやあああああ!!!!」と大激怒。



「ていうかお前なんやねん!?」と尋ねる祭司たちに対し、
仕事?ユダヤ人の王とか救世主やってるよ!え、おやじ?
と、ちょっといらっとするイエスが年配の方にはがまんできなかった。


さらにイエスはユダヤ教の古くからの決まりを真っ向から批判。
自分たちの宗教を批判され、メンツもつぶされ、自分たちの地位を危うくされる祭司たち。
そしてローマ帝国としても、昇り竜のごとくその名をとどろかすイエスがユダヤ人を率いて反乱を起こすことくを恐れていた。
こうして利害関係が一致した両者の結論…。


「殺っちまうか。」


その晩、イエスは十二使徒を集め、食事(=最後の晩餐*10)をしながら自分が翌日処刑されるであろうことを打ち明ける。
「いや〜逃げようと思えば逃げれるんだけどさ〜この中の一人が私を裏切っちゃうんだよね〜〜(ちらっちらっ)」
と、ユダの裏切りを予知していたことも明かす。
「私がこれを渡すやつだよ。もうほんと生まれてこなければ良かったのに。
と言いながら、ワインに浸したパンをユダに渡した。


が、実はユダの中に悪魔王サタン*5がとりついていることを見抜いていたイエス。
「お前のしようとしていることを、今すぐ、しなさい。」とたきつけた。


そして、ユダは祭司たちのもとへ走り、銀貨30枚と引き換えにイエスの居場所を教えると交渉を持ちかけ、
祭司やローマ帝国軍の兵士、多くの群衆を連れてオリーブ山のイエスのもとへ舞い戻る。
イエスの顔を知らない兵士たちに教えるため、群衆に囲まれたイエスに歩み寄ったユダは、キスをすることでこれがイエスだと示した。*11


捕えられたイエスは裁判にかけられ、一度は無罪を言い渡されるが、祭司たちのたくらみにより最終的に死刑を言い渡されてしまう。
しかも処刑方法は、その残忍性から反逆者にのみ用いられていた最も重い刑罰「磔刑」だった。


ユダヤ人への見せしめのため、イエスは十字架を背負いながら人通りのとくに多い道「ビア・ドロローサ」を「ゴルゴダ(=ガイコツ)の丘」*6まで歩かされ、丘の頂上で十字架に磔にされたまま息を引き取った。
このとき、ローマ兵士であるロンギヌスが槍*5でイエスの脇腹を突き刺し死んでいることを確認した。


自らの裏切りを悔いたユダは、祭司たちから受け取った銀貨を神殿に投げいれ、首をつって自殺した。


その後、聖母マリアや弟子たちによりイエスの死体が降ろされる。


そして、体に香油が塗られ、


墓へと埋葬された。




そして三日後。
墓から死体が消えた。



墓を訪れた女たちが驚いていると、偶然天使が通りがかった。



女たち「天使様!イエス様はどこへ消えたのですか!?」


天使「え、さっき普通に歩いとったで?」




女たち「んなあほな!!」



天使「いやほんまやって!ほらあそこ!!!」























範馬刃牙イエス・キリスト復活ッッッ!!!!*12






その知らせが町に届くと共に、イエスは弟子や民衆の前に現れて教えを説いてまわった。



イエス「いや〜ほんときつかったよ〜〜親父からさ〜、あ、親父ってね、

そう親父から人間の持ってる『原罪』*13ってのを背負って一回死んで!って言われてさ〜〜

『もうお前処刑されるように運命しくんじゃったから!あとよろしく!』だよ?ひどくね!?

自分の子供を何だと思ってんのさ〜〜…まあいいや、親父がさ、代わりに天界で一人暮らしさせてくれることになったから!

というわけで、40日くらいしたら私、昇天するから!!

あ、そういえばユダは?え、自殺!?まじか〜…復活するって言うの忘れてたんだよね〜…

サタンもからんでたし、あいつ悪くないのにな〜。天界で会ったら謝っとこーっと。

君たち誰もうらんじゃだめだからねーー!んじゃねー!ばいばーい!!」



そして40日後、弟子たちに見送られながらイエスは昇天し、伝説となったのでした。


















という流れ!(友情出演:向井さん)



今まで聞いたことある単語やエピソードがやっと整理できた。
自分が知りたい!と思うことを好きなだけ調べれるのって幸せなことですね。



といったところで、この日は聖墳墓教会に入ってみた。
ゴルゴダの丘があったという場所に建てられており、キリスト教最大の巡礼地と言われる。

さすがに豪華で美しいつくり!


イエスが死んだ際、香油を塗られたという石版。(前述の絵にも描かれている)


お供え物持参で祈る人も多数。


これでもかっていうくらい十字架。




めっちゃ豪華な祭壇もあり。ここがイエスが処刑されたときに十字架が立っていた場所とされる。


そしてイエスの墓。




この中にも入れるけど、キリスト教徒でない人がこの列に並ぶかは不明。


地下には聖墳墓教会を建てた聖ヘレナの聖堂。






壁には無数に刻まれた十字架。




そしてその辺の手すりには(多分)名前と日付け。今のマナー悪い旅行者とやってること変わらん。笑




聖墳墓教会の近くはキリスト教徒向けのお土産屋さんが並ぶ。

シルバニア・ファミリー的お土産。イエスが生まれた馬小屋。


遊戯王的お土産。聖人カード。


ナンバープレート的お土産。聖人プレート。


お供え物向け?ちっさいキリストやろうそくと香油?のセット。


ロザリオ。ちゃっかり「Jersalem」の文字入り。


ちっさいイエスに


おっきいイエス。


キリスト教イスラム教のお土産を同時に扱ってる猛者も・・・。



金曜以外はビア・ドロローサでキリスト教徒による行進があるので行ってみた。


イエスが十字架を背負って歩いた際のエピソードが残る場所を全部で14か所辿る。終点は聖墳墓教会


警備に当たるイスラエル兵。


もうすんっっごい人!!


いろんな人種の人が正装して観光客を誘導。


ステーション(エピソードの残る場所)で聖書の朗読。多国語で読まれ、中国語でも読まれてた。日本語はなし。


あんたも撮るんかい。笑


あとは聖墳墓教会のイエスの墓まで進み、お祈りして終了!
参列してる欧米人の多さにたまげました。



おそらく世界中に最も影響を与えたキリスト教
今まで興味を持ちながらもなかなか調べてまとめる機会がなく、今回の中東の旅ではぜひもっと知りたい!と思ってた。
やりたい放題なとこもあるけど笑、ブログという形でひとまず自分用には知識をまとめれてよかった。


中南米でカテドラルには飽きたけど、ここらでまたどっかの教会に行くのも良いかも!





つづく













追伸;以下、余談です。

*1六亡星
ナチスによる迫害が行われていた第2次世界大戦当時、ユダヤ人は六亡星のバッジを付けることを義務付けられていた。
手塚治虫の名作アドルフに告ぐでもその様子が描かれている。

*2水色×白色
モロッコのシャウエンも、昔イベリア半島から逃れたユダヤ人がこの色に町を塗ったと言われる。
しかし、やはりモロッコでもユダヤ人は迫害・追放された。

*3ヨセフ
外国人、町、地名の名前も、聖書の登場人物や当時のよくある名前にそのルーツがあるみたいで調べてると面白い。
ヨセフ=Joseph=ジョセフ=ヨーゼフで、アルプスの少女ハイジの飼い犬の名前にもなっている。
ヨルダン川のヨルダンも、ヨルダン=Jordan=ジョーダン。
ジョーダンときたらマイケル=Michael=ミカエル(ミシェル)=ガブリエルと並ぶ大天使。

*4イエス
ヘブライ語ヨシュア、ジョシュア。日本のカトリックではイエズスと呼んだ時期もあったし、イエススと場合も。
イエスス=Jesus=ジーザス。どれも聞いたことある単語やけど、どれも同じものを指していた。
なお、「キリスト(クリスト)」とはヘブライ語の「メシア(=救世主)」のギリシャ語訳であり、苗字ではない。
したがって、「イエス・キリスト」とは同格を示し、「救世主であるイエス」ということ。
「ジャングルの王者・ターちゃん」みたいな感じと思えばわかりやすい。

*5東方より来たりし3賢者、ロンギヌスの槍、サタン
新世紀エヴァンゲリオンに登場するスーパーコンピューター・マギの中枢部となる3つの脳の名前はここから取られている。
発明者の母親、科学者、女としての人格にそれぞれが対応している。
また、作中で重要な武器となるのが「ロンギヌスの槍」。
ロンギヌスがキリストを刺した際に浴びた血で、彼の白内障が治るという奇跡が起こったとも言われる。
サタンはもともと天使のトップ、神の右腕であったルシフェル(ルシファー)が神を裏切り堕天したものであるが、
ルシファーが堕天したのち天使のトップに立ったのはミカエル。
ミカエル、ウリエル、ラファエル、ガブリエルの4天使は「セラフ」と呼ばれ、6枚の羽根を持ち全ての天使を統率する。
マンガ「Bastard!」は後半から天使対悪魔の話になり、上記のサタンやセラフも登場する。
聖書の内容がかなり突っ込んで盛り込まれてくるので、エヴァと並んで聖書に興味を持つきっかけとなった。

*6ナザレ(ナスル)、ゴルゴダの丘
アルハンブラ宮殿のナスル宮殿とか、バルセロナグエル公園近くにある展望台ゴルゴダの丘とか、
聖書にちなんだネーミングなんかな〜と思うも、もうええかと思い調べてない。

*7シェアメイトのブッダ
マンガ聖☆お兄さんは、東京の立川でブッダとイエスがルームシェアをするという設定。
各人の奇跡や修業時代にまつわるエピソードなどの使い方がシュールで秀逸。

*8使徒
エヴァの敵キャラも「使徒」と呼ばれるが、こちらはキリスト教十二使徒と対応していない。
十二使徒ヨハネ、アンデレ、フィリポ、バルトロマイ、マタイ、トマス、シモン1、シモン2(ペトロ)、
ヤコブ1、ヤコブ2、ユダ1(イスカリオテ)、ユダ2(タダイ)のように同じ名前の人が複数いるためかもしれない。
なお、タダイのユダは裏切ったユダに比べて影が薄いため「忘れられた聖人」の異名をとりちょっとかわいそう。

*9神殿
当時エルサレムにあったとされる神殿は、バビロン捕囚から帰還した人々が建て、ヘロデ王が改修したもの。
しかし西暦70年にローマのティトス将軍により破壊され、現在はこの神殿があったとされる「神殿の丘」に「岩のドーム」が建っている。
そして、一部残った神殿の壁が「嘆きの壁」。嘆きの壁の大きさから、当時の神殿が大変立派なものであったと推測される。

*10最後の晩餐
非常に多くの画家が取り上げたテーマ。
ユダは絵の中で「一人だけ頭に光冠がない」、「一人だけ机の反対側」など、ひどい扱いを受けている。
また、ユダは黄色の衣をまとっていることが多いため、英語で「Yellow」は暗に「腰抜け」を意味する。
レオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」では、他の使徒と同じ側に座らせているが、
手には銀貨が入ったものと思われる袋が握られている。

*11ユダのキス
まさにキリストを売った瞬間とされる「ユダのキス」は中世絵画の分野でもモチーフにされることが多く有名(らしい)。
イタリアのマフィアの間ではこれをもとに、裏切り者を処刑する際にこの行動を真似るという習慣が存在した。
映画「ゴッド・ファーザー2」でもその様子が描かれているらしい。

*12範馬刃牙復活ッッッ!!!
マンガ「バキ」において、主人公刃牙は毒により瀕死に追い込まれるが、奇跡的に解毒に成功、復活を遂げる。
この際個人的に大好きなキャラ烈海王が上記のセリフを叫び復活を喜ぶ。名シーンだがキリスト教とはとくに関係はない。
イエスの復活を祝う祭りを「イースター」と呼び、イースター島はこの日に発見されたという。

*13原罪
アダムとイブは神に逆らい知恵の身を食べたこと(=原罪)により、善悪は自分で判断し、神と離れて生きることになった。
結果、楽園を追い出され苦しみながら地上で生きることを人間に課した神ではあったが、それでも人間を愛しているため自分の子供であるイエスに人間の原罪を背負わせ死をもって罰することで人間を赦した。
これにより、「最後の日」には天国が地上に降りてきて人間は祝福される、ということになってるっぽい(諸説いろいろ)。
似たような言葉で「大罪」ってのがあって、傲慢、強欲、暴食、色欲、怠惰、嫉妬、憤怒の7つとされる。
人間を罪に導く可能性のある欲や感情のことで、マンガ鋼の錬金術師で敵の7人のホムンクルスの名前にも用いられている。