獣の旅と音楽

旅の思い出、獣医としての生活、あと音楽とか

シウダーデルエステ〜ローカルバス移動+カメラ購入+まさかの…〜

*当記事はアメブロからの引越しの際にうまくいってなかったようなので再UPしました。

 

3日ほどお世話になったペンション園田、通称「ペンソノ」!

マンガ、小説も充実!田舎なのにwifiはやめ!と沈没者が続出するのにもうなづけるとこでした!

2泊目から一緒やった荻野さん。
実は世界100カ国以上周ってるかなりの猛者!笑
お勧めの国や日本の旅人コミュニティの話など、いいこと聞かせてもらいました!!


そしてこの日、荻野さんはパラグアイの数少ない見どころの一つ
「イタイ・イタイ・プーダム」へ!

そして僕はというと、


イグアスの滝で油断してカメラが水かぶって調子悪くなってしまい、

旅に出てからというもの段々とコンデジでは物足りなくなってきてたし、

一生のうちにこんなに写真を撮って周れる機会はそうそうないやろし、

へそくりを出して食費削ればば何とかなりそう!!!


と自分への言い訳を並べたて笑、ここ南米で念願の一眼レフ購入を決断!!!!!



というわけで、この日は移住区からバスでシウダーデルエステの町へ向かいます。



ザ・ローカルバス。



床も木材。



シートもいい感じにぼろぼろ。



車窓から見えるのは9割がた畑!!!




たまに家族で物売りやってる人たちも。




……売れるんかな?笑




途中で荻野さんと別れ、ひとりシウダーデルエステに到着!



南米にいながら東南アジアのような雰囲気。なぜか靴下や下着の物売りも多い。









車は渋滞しやすいからか、バイタクも盛ん。



マテ茶用のポット。パラグアイ人はみんなこれを持参して、いつでもどこでもマテ茶飲んでる。




で、なぜパラグアイなんて辺鄙なところでカメラ購入を決断したかというと、

この町は「南米の秋葉原と呼ばれるほど電化製品が品ぞろえ豊富なことで有名!
さらに日本の商品も免税価格で買えるとのこと!!!



割ときれいなショッピングモールもあり。



でも一本路地裏入るとちょっと怪しい雰囲気。





夕方3時か4時ごろにはみんな店じまいをして、人通りも少なくなり治安も悪くなるらしい。
バスターミナルでブエノスアイレス行きのバスを確認したところ、2時と4時にあったので、カメラ買って戻ってきたらちょうどいいくらい!



意気揚々と買い物開始!!!!



いくつか店を回り、あらかじめ目星をつけてた機種を探していくことに。
ブラジルやアルゼンチンから現地の人が電化製品や日用品を買い込みに来たり、
旅行者もイグアスの滝を見たついでに買い物していったりするため、結構英語も通じる!

まずはペンソノの情報ノートで、エステでカメラを買ったという人がお勧めしてた店で相場を調べる。
きれいな建物で、いかにも外国人旅行者向けなお店。でもその分信頼はできそう。

次に、雑居ビルの小さなお店で探りを入れる。
同じ機種でも店によって言い値が違う。
値切りに応じてくれるとこもあれば追い返されるとこもある。

保障書の有無、本物かコピー商品かなど色々聞き込み。
パラグアイでは正規品を分解してコピーしている。(リコンシダルダッド?と呼ぶらしい。)
その分100ドルくらい安いけど、のちのち不具合が生じることも多い。

4,5軒まわって、だいたい相場もつかめたので、「Passion」という素敵な名前のお店で商談開始!
最初の言い値は680ドル。
しかし、すべてキャッシュの米ドルで払うから!と660ドルにまで値切った。

エステでは米ドルのキャッシュが最強で、クレジットカードで買うと値段が10%アップするという理不尽さ。
米ドルは一回5ドル手数料がかかるけど、その辺の銀行で引き出せた。


お目当ての機種はNiikonのD-5100。
日本よりはさすがに高いけど、他の国で買うよりは安い。
一眼のことは何もわからんけど、あらかじめネットやカメラマンの友達から情報収集しといたからハズレではないはす!
一眼入門にもいい感じとのこと。
何より、この次に行くモロッコに間に合わせたかった。


雑居ビルの奥、せまい店内でパラグアイ人のおっさんたちに囲まれながら、店長がカメラを仕入れてくるのをしばし待つ…。
ちょっと怖い。笑

20分ほどで、どこからかカメラを持って店長が帰ってきた!
早速商品のチェック!

付属品は…揃ってる。

言語設定で日本語が使えることも確認!

電池やSDカードを入れて、モードを変えたりして実際に撮影してみる。
エステでカメラを買った人のブログでは、液晶モニターに不具合があったり、
PCにデータを取り込む際にエラーが出たりしたという情報もあたので、そこもしっかりチェック!

…全部正常!!!!

店長も「こいつあ良い品だぜ??」とニヤリ。


ここで「OK!」と握手して商談成立!!!
お互い納得のいく価格で、なかなか良い買い物をしたと思う。



ここで一気に肩の荷が下りた感じがして、どっと疲れが出てきた。
慣れない街で気張って歩いてたからかな。


あとはバスに乗り込むだけなので、ぷらぷら歩いてターミナルへ。


サーカスが来てた。間近でテント見るのは初めて。






バスターミナルに到着したのが3時。
バスは4時発やからちょうどいいね!とチケットを買いに行く。


本日のお仕事、これで終わりーーーー!!!!!


















…のはずが!!!!!




オフィスでパスポート見せて、と言われて出すと、スタッフの顔が曇った・・・。


「これ何で出国スタンプ押してあんの??」




この前日、エステからブエノスアイレスに帰る人のブログを見ていたところ、
「バスはエステのエミグレには寄らず、結局出国スタンプをもらわないままアルゼンチンへ再入国!本当はダメなのかも!?」
と書かれてたので、自分なりに気を利かせて、買い物ついでにエステのエミグレで出国スタンプを押してもらっといた…。


しかし、スタッフによると(スペイン語なのでいまいちよくわからんけど)

・うちのブエノスアイレス行きのバスは、エンカルナシオン方面の国境から出国するから、そのときに出国スタンプもらわなあかん
エステの国境の出国スタンプがある状態やと、エステからアルゼンチンへ出国しなければならない
・エンカルナシオン方面の国際バスで帰りたいなら、パラグアイの入国スタンプもう一回押してもらわなあかん

とのこと…。
自分がブログで読んだのは他の経路で行くバスのことなのかもしれない…。




このとき、バス発車まで残り45分










僕「……まじで?」










スタッフ「いそげーーーー!!!!」



ミッションインポッシブル開始!!!



そっこうでターミナルを出るが、バイタクが全くいない!
くそう!と思いつつあたりを見渡すと、一台だけタクシーが!

イミグレまでの値段を聞くと、なんと片道1000円弱!!
あきらかにぼられているが、治安も悪いこの町にとどまって明日のバスを待つよりはいい!
しゃあなしでイミグレへ飛ばし、エンカルナシオン経由のバスに乗ることを説明して入国スタンプゲット!!!

そして再びバスターミナルへ!
渋滞を避けるため、今度はバイタクを拾うがまたもやぼってくる!
しかし値段交渉の時間も惜しいので、「とりあえずはよ行って!」とバイクにまたがる!!!
明らかなぼったくり料金(タクシーとあんま変わらん)に、周りのバイタクの運ちゃんたちに「まじかよwww」と笑われながらも出発!!!!








いそげいそげーーーー!!!!!!!










そしてバス出発15分前。
息を切らしながらオフィスでパスポートを見せる。







…。









…。











無言でグッ!!!と親指を立てるスタッフ。



次の瞬間、二人で「いえええええええ!!!!!」と歓声を上げて無駄に盛り上がる。笑

このとき、僕と彼は山王戦終了直後の流川と桜木さながらでした。





そんなこんなでやっとこバスに乗り込む。


疲れた…。本当に疲れた…。

なんとも長い一日やった…。

でもこれで、あとは寝て起きたらブエノスアイレスやでーーーー!!!!と安堵の息を漏らした。



















が!!!






まだこの日は終わらなかった…。






アルゼンチンとの国境で、乗客は荷物を持って降り、スタンプを押してもらったり荷物のチェックを受ける。
ここで職員に荷物を持って別室に来るよう言われる。

なんやなんやと思ってたら、職員の方には「Custom」の文字…!!!



そう、税関の存在をすっかり忘れていた。



というか高価な物とか免税品を外国で買ったことなかったから、関税について僕は全くの無知!!
買ったときの箱のままカメラを持って、のこのこと国境超えようとしていたのです・・・。


あとあと調べたことから推測したとこによると、どうもシダーデルエステで安く電化製品が買えるのは、
それらが闇ルートで輸入されたものだからだそうで、本来なら課税されているはずの税金が加えられていない…!!!
あと、アルゼンチンへの電化製品などの輸入は厳しく取り締まられてるとかいないとか・・・。


何とか聞き取れた説明によると、450ドル?までなら課税対象外だけど、それ以上はダメ。
このカメラ買った時の領収書とかが無いか荷物を検査させてもらう、と言われる。


他にも呼び出されたおっちゃんがいて、僕と同じように新品同様のカメラを持ってた。
「これパラグアイで買ったでしょ?」と税関職員に聞かれるが、箱やレシートは処分してたみたいで、しらばっくれて結局おとがめなし。


最初はスペイン語わからんふりしたり、とりあえずしらを切ってその場をやりすごせないかと試してみたけど
職員の顔がガチ+荷物の検査もガチ+国相手には勝てない+バスが僕を置いて行ってしまう可能性もあり
ということを考慮し、さらにもう本当に疲れ果てていたので、お金で解決できるんならしてしまおう…と諦める。


結局、税関職員はスペイン語しか話せなかったので十分に説明は受けられず
「TAX!!!」と言われるままに250ドル徴収されることに…。
予備のため多めに降ろしといた現金まで、有り金ほぼすべて徴収され、ほんとケツの毛までむしり取られる勢いとはこのことか!!


これなら他の国で買うのとあんまり値段変わらんか、下手したら高いし、何より日本の1.5倍くらいしてますやん・・・ともう意気消沈。
さらに疲れがたまる。


でも、これをきっかけに写真の腕を上げること、何よりこの子を大事にしてあげることを胸に誓った。笑




今度こそ、本当に全部終わった…と気が抜けたとこで、バスのサービスで晩御飯。

バス会社のオフィスに併設されたレストランにて。
まずはエンパナーダ(揚げぎょうざ)


あとはメインのお肉とか。味は普通。呼べばビールも飲める。



くったくたになり、お腹も膨れてすぐに寝てしまった。



翌朝、ブエノスアイレスに到着。バスターミナルはスラムに近い。




バスターミナル近くのボリビア人街。

ここの治安は最悪で、本当にやばいとこは世界でも治安最悪のヨハネスブルグ駅周辺に匹敵するらしい。怖い。笑
高い税金取られてまで手に入れたカメラを持ってかれちゃたまらん!と、そそくさとバスターミナルを立ち去った。



いやーちょっと寄り道して帰るだけのつもりが、思わぬ出来事に見舞われたパラグアイ…。
でもお金は帰ってこんし、勉強料と割り切って写真の腕をあげれるよう精進いたします…。
なお、カメラでの出費を何とか挽回するため、ここからしばらく1日2食は水とパンとチョコという、
何ともひもじい日々が少し続きます…。笑


そんなこんなで、お次は念願のモロッコ!!!
新しい相棒で写真撮りまくりー!!!



パラグアイ編・おわり