獣の旅と音楽

旅の思い出、獣医としての生活、あと音楽とか

[[5]キューバ]ハバナ〜クバーナ航空〜

ちゃんちゃんちゃらっちゃん♪ちゃらんちゃんちゃん…♪
(ラテン系リズムのテーマソング)


「あら〜〜ん困ったわ〜〜ん…。ほんとどうしようかしら〜ん…。」


「おや奥様。どうされました?」


奥「あらクバーナ社長!ちょうど良かったわ〜ん。キューバに単身赴任中の主人が急病で倒れたそうで、早く駆け付けたいんざますの。でもキューバへ行くのって航空会社も経路もいろいろあるざましょ?どれが良いのかわからなくて…。困ったわ〜ん。」


ク「おおそれは大変だ!一刻も早く駆け付けねば!それならわが社が誇るクバーナ航空が一押しですぞ!!!」


奥「あら!詳しく教えてくださること!?」


ク「かしこまりましたぞ!!まずはこちらをご覧あれ!!」

ばばん!



奥「……?これなんですの?」


ク「こちらわが社が誇るミストクーラーでございます!通常の冷気に加えてミストも同時に送り込むことで、視覚的にも涼しさを提供させていただいておりますぞ!」


奥「あら素敵!まるでスーパーの野菜売り場!主人の容体で頭がいっぱいな私も頭を冷やせそうですわん!!」


ク「そうでしょうそうでしょう!そしてさらにこちら!!」

ばばばん!!(こまたくんからの頂き物)

ク「旧型の機体にご搭乗になられた際にはこのように客席全域にミストが行きわたり、更なる涼しさを演出させていただきまする!!」


奥「んまああーーーん!!!まるでドライアイス!飛行機に乗りながら紅白出場かのごとき経験ができてしまうという寸法ざますね!!!」


ク「その通り!!さらには故障と勘違いして不安がる他のお客様に優越感を抱くこともできますぞ!!」


奥「辛抱たまらんざますよ!!」


ク「まだまだこれからですよ!お次はこちらを!!」

ばばばばん!


奥「…???ただのシートじゃありませんこと?でもきっとただのシートじゃないんでしょう?お見通しですわよ…?(にやり)」


ク「さーすが奥様!お目が高い!なんとこのシート!水平になるまでリクライニング可能となっておりまする!!!」


主「え、でもそれじゃ後ろの席の人にめいわk…」



ク「前に!!!」


奥「〜〜〜〜ッッッッ……!!!!」












ク「(にやり)」


奥「か…完全にやられたざますわ…。」


ク「ごほん。ときに奥様。早起きは得意ですかな?」


奥「いえ…普段から夫にもよく叱られていますのよ…。」


ク「睡眠は人間の三大欲求の一つ…何人たりとも妨げてはいけませぬ…。そこで当社クバーナ航空では非常にフレキシブルなスケジュールを取っております。」


億「出発が午後なのかしらん?それでも私、起きたら3時というときもありましてよ…。」


ク「ご安心ください!!」


ばばばばばん!!



ク「こちら15:35出発予定の便ですが、17:00を過ぎてもまだ搭乗案内すらしておりません!

奥「あらん!ゆっくり寝てから家を出ても間に合いそうねん!」


ク「この日は18:30離陸、3時間のdelayとあいなりましたが侮るなかれ!8時間delay、ときには11時間delayも辞さない覚悟でありますぞ!!」


奥「んまあ〜!!もはや出発時刻の定義すら怪しくなってくるざますね!」


ク「当社の社訓は『夢のまた夢 On Time』ですからな!!!わははははは!!!!」


奥「んもう文句なしですわん!社長!チケット一枚!ざます!!!」


ク「毎度ありいいいい!!!」






おわり

(長文・駄文失礼いたしました。なお、復路=キューバからカンクンへのフライトが遅れることは珍しいそうです。)